山本陶秀(1906–1994)は、岡山県備前市伊部に生まれた備前焼の陶芸家です。若くして窯場に入り、長い修練の中で轆轤の技を磨き、1933年に独立しました。備前焼特有の土味や窯変を大切にしながら、均整のとれた端正な造形を得意とし、とりわけ茶入、徳利、花入などに優れた作品を残しています。1987年には重要無形文化財備前焼の人間国宝に認定されました。

山本陶秀の作品を見ていると、備前焼の力強さの中に、すっきりと整った品の良さを感じます。炎によって生まれる胡麻や緋色の景色を生かしながらも、形には無理がなく、特に茶入には長年培われた轆轤技術の確かさが表れています。私には、荒々しさを前面に出すのではなく、土と炎を静かに受け止めながら美しい均衡へ導いた陶芸のように映ります。控えめでありながら、眺めるほどに造形の確かさが伝わってくるところが山本陶秀の大きな魅力だと思います。

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山本陶秀

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