三浦竹泉は、明治期から京都・五条坂に続く京焼の名工です。初代三浦竹泉(1853–1915)は三代高橋道八に学び、1883年に独立して窯を開きました。染付、祥瑞、金襴手、色絵など幅広い技法に通じ、特に煎茶器や文人趣味を感じさせる作品に優品を残しています。また中国陶磁への関心も深く、陶説を翻訳するなど、制作だけでなく陶磁研究にも力を注ぎました。こうした初代の技術と美意識は、その後も竹泉の名とともに代々受け継がれています。
三浦竹泉の作品には、京焼らしい繊細さの中に、中国陶磁への憧れや文人的な趣味が自然に溶け込んでいます。染付では細やかな筆致と余白が清々しく、金襴手や色絵では華やかな装飾にも落ち着いた品格があります。私には、技巧を誇るための器というより、茶や煎茶の席で静かに眺め、使うほどに趣を感じさせる陶芸のように映ります。伝統的な意匠を大切にしながら、明治という新しい時代の感覚をさりげなく取り込んでいるところが、三浦竹泉作品の大きな魅力だと思います。