諏訪蘇山は、京都陶芸を代表する名工です。なかでも初代諏訪蘇山(1851–1922)は近代青磁の名工として知られています。金沢に生まれ、九谷陶器会社や石川県立工業学校で制作・指導に携わったのち、1907年に京都で独立しました。中国陶磁への深い研究をもとに、青磁、飛青磁、練上、色絵など幅広い技法を展開し、なかでも澄んだ青緑色の青磁によって独自の境地を築きました。1917年には帝室技芸員に任命されています。青磁の香炉などはよく見られる例で蔵六の制作した銀火屋を伴っていることがしばしばございます。

諏訪蘇山の作品を見ていると、まず釉薬の静かな美しさに目を引かれます。青磁の色は単なる青や緑ではなく、光の加減によって水や翡翠のように微妙な表情を見せ、端正な器形とよく調和しています。また透彫や浮彫を取り入れた作品にも高度な技巧がありながら、全体には落ち着いた気品があります。私には、蘇山の作品は華やかな明治工芸の中にあって、色彩を抑えることでかえって深い存在感を生み出した陶芸のように感じられます。静けさの中に技術の高さが滲み出るところが、大きな魅力だと思います。

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諏訪蘇山

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