清水六兵衛は、江戸時代後期から京都・五条坂を中心に続く京焼の名工です。初代以来、歴代がそれぞれの時代感覚を取り入れながら、茶陶、花器、鉢、香炉など幅広い作品を手掛けてきました。京焼らしい繊細な絵付けや釉薬表現を基礎としつつ、近代以降は西洋的な造形感覚や彫刻的な表現も積極的に取り込み、伝統を守るだけでなく変化を重ねてきたことが六兵衛窯の大きな特色です。中でも中国陶磁器風の作品や文人好みのものは近年中国からも非常に評価されています。

清水六兵衛の作品を見て感じるのは、京都らしい端正さの中に、歴代それぞれの個性がはっきりと表れていることです。色絵の華やかな作品には軽やかな品格があり、釉薬を主体とした作品には静かな奥行きがあります。また近代の作品になるほど器の形そのものへの意識が強まり、陶芸でありながら彫刻を思わせるものも見られます。私には、六兵衛の名跡は一つの作風を守り続けたというより、京都の美意識を軸に、その時代ごとの新しい陶芸を生み出し続けてきた存在のように感じられます。

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清水六兵衛

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